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カナダでのスノーシュー・キャンプ

氏名: 林 将平
国籍: 日本
早稲田での所属: 国際教養学部1年 


2015年2月11日から2月26日まで、私は「Critical Looks on Education」という環境教育の授業の一環で、カナダのアルバータ州で二週間のキャンプを行いました。

ある映画の中で、監督がこのように言いました。「テクノロジーが発達し、人間の生活はますます便利になりました。人が住む部屋の中には、たくさんの『管』があります。蛇口をひねれば、水が出ます。コンロを回せばガスが出て、容易に火を使うことができます。また、自分の排泄物も、『管』をつかって簡単に処理することができます。しかし、たった一本の管が切れただけでも、人間の生活は大パニックに陥ります。」

確かに、人間の生活は、テクノロジーの発展と共に「便利」になりました。しかし、その分だけ、脆さも浮き彫りになってきました。では、人間は、本来そのように「脆い」生物なのでしょうか?その疑問を持ち、今回は、テクノロジーから離れた自然の中で、自分自身がどのようなことを感じるのか、また自分にはどんな可能性があるのかを知りたくて、このキャンプに参加しました。

カナダに到着して、始めの四日間は、アルバータ大学の学生と共に、キャンプに向けての準備を行いました。共にリーダーシップや、キャンプでの注意事項などの授業を受けたり、お互いの国の文化や問題について話合ったり、キャンプ用の食事や、装備品の準備をしました。

その後、レイクランド州立公園という場所に移り、約一週間のウィンターキャンプが始まりました。スノーシュー(snowshoes)という、カナダの伝統的なかんじきを履き、そりにテント、食糧を乗せて移動をします。その日ごとに場所を変えて、テントを作りそこで泊まる生活を繰り返していました。テントの中では、カナダ学生の語り手から、カナダのウィンターストーリーを聞き、早稲田の学生からは、日本のリーダーシップ、自然観、宗教観のプレゼンテーションを行いました。旅のところどころで、自分ひとりで森の中を歩く、ひとり歩きの時間(solo time)が与えられ、それぞれが特別な時間を過ごしていました。

最低気温-32℃の、凍える世界の中で、自分たちは生きることの根本を感覚的に学びました。以下の文章では、この体験をもとに私が感じた感覚を表現しました…
 

吹雪.jpg

雪の中、このようにそりを引いて、キャンプ地を目指す。(撮影: Professor Morten Asfeldt, University of Alberta, Augustana)

昼間.jpg

私たちが二日目に泊まった、ビーバーダムという場所の写真。いたるところに刺さる黒い棒は、
死んだ木であり、木々が死んでいるのに美しいことが印象的であった。
(撮影:林 将平


                                ***

身の凍るような夜であった。吹き付ける風は「寒い」のではなく「痛い」。周りの雪は高くつもり、一歩歩くごとに雪の中に足を奪われるほどであった。あたりからは、人の音も、動物の音さえしない静寂に、私は包み込まれていた。

凍える大地から、天を仰いだ時の感動は、一生忘れないであろう。

空を覆うのは、数えきれないほどの星であり、その一つ一つが、まるで呼吸をするように燦々と輝いている。その時に、静寂を破り、人の声があたりに響いた。「オーロラだ!!」

生まれて初の体験。空の遥か彼方に、緑色と、青色が混ざった大きな光のカーテンが、揺らめいていた。この時始めて、自然への畏敬を感じるとともに、この圧倒的なる自然と、自分の人間としての接合点を感じた気がした…
 

陽光.jpg

-32℃を記録した夜が明けた、朝の写真。美しい日出に感動した。(撮影: Emily Cole, University of Alberta, Augustana)

成田を出た2月11日から、26日までの二週間、たった336時間で、自分の価値観や人生観が根本的に揺さぶられる体験など、したことがなかった。これほどまでに、自然への畏敬と感謝をしたことがなかった。これほどまでに、寒さとあたたかさを感じたことがなかった。これほどまでに、人間を美しいと感じることはなかった。これほどまでに、ありのままの自分をさらけ出すことはなかった。これほどまでに、笑ったことがなかった。これほどまでに、人を褒め、褒められることはなかった。これほどまでに、幸せを感じることはなかった。

ただただ心から幸せだった。

自分たちの荷物を自分たちで運び、自分たちの寝どころを自分たちで作り、木を切って、まきを割り、自分たちで燃料を作り、自分たちで火を着け、自分たちで料理をし、一緒に食事を楽しむ。

夜になるとみんなで火を囲み、リーダーシップや人間と自然の関係、宗教観についてディスカッションをしたり、カナダの伝統的な物語をじっくりと聴きあう。

テントを出ると、360度広がる満点の星空、さらにそれを覆うオーロラに心を打たれ、皆で一緒に抱き合って、感動を分かち合う。

テント内.jpg

宿泊をしたテントの中の様子。中には薪ストーブがあり、これによって寒さをしのいだ。
ここでウィンターストーリーを聞き、ディスカッションをした。
(撮影: Professor Morten Asfeldt)

朝になると、決まってストーブの炎が消えているから、凍えるほどの寒さの中飛び起きて、火をつける。朝ごはんを作り、急いでテントを片付け、次の拠点へとまた足を動かす。

どこまでも寒いのに、どこまでも温かさを感じる。
寒いからこそ、燃える火の温かさや、人間のぬくもりを一層感じることが出来る。

どこまでも静寂でありながら、どこまでも満たされている
静けさの中に、生命の息吹があふれていた。

どこまでもシンプルでありながら、どこまでも豊かである。

                                ***


私はこの体験の中で、自然とは幸せのありかであることを体感した。その自然に小さいころから関わり合いを持って成長してきたカナダ人生徒たちに、人間の美しさを感じた。他の人に親切にすること。素直でいること。思いやりの心を持つこと。今生きることを最高に楽しむこと。謙虚であること。これらのことを当たり前のように行っていることに対して、尊敬の念を抱かざるを得ない。

この旅を企画し、運営してくれた早稲田大学の高野孝子教授、アルバータ大学のMorten Asfeldt教授、旅のサポートをしてくれたEmilyとAlly、自分たちを心から受け入れてくれた、素晴らしいカナダ学生8人と、この旅をともに行った早稲田学生7人、かかわってくださったすべての方々に、感謝の意を述べたいと思います。本当にありがとうございました。

夕暮れ.jpg

夕焼けに照らされた、スノーシューの写真。夕日は、広大な大地のあらゆるものを照らした。
(撮影: Ally Saunders,
University of Alberta, Augustana

 

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