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    10. 今の日本人パスポートは天から降ってきたわけじゃない。未来の日本人へのリスペクトを賭けて戦え
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Blog:Mar, 2012

世界のトップ人材のレベルははるかに高い。だからこそ世界と闘っていくためには、野心と向上心をもとう。

ICC Web Magazine
[リサーチプロジェクト   グローバル人材とは?]

Profile
氏 名:柴崎洋平
現在の所属・資格:フォースバレー・コンシェルジュ株式会社 代表取締役   
1975年生まれ。上智大学 外国語学部 英語学科卒業。大学卒業後は、ソニー(株)、ソニー・コンピュータエンタテインメントに勤務。2007年9月に円満退社し、同年11月、フォースバレー・コンシェルジュ株式会社を設立、代表取締役に就任。


常に新しいこと、わくわくできることをやるのが面白い
どのような学生時代を送られていましたか。海外を意識し始めたきっかけは何ですか。
    大学時代は、午後の3時から夜遅くまでアメリカンフットボールばかりやっていました。昼間もあまり授業に出ないで、留学生との交流サークルを立ち上げました。国際的なイメージを抱いて上智大学に入ったのですが、当時はキャンパス内にほとんど日本人しかいなかったんですよ。市ヶ谷キャンパスには留学生はたくさんいたのですが、彼らともっと交流しないとこの大学に入った意味がないぞと思って、行ったり来たりで毎日留学生とランチを食べて過ごしていました。アメフトの練習にオフがあると、留学生と一緒に旅行にも行きましたね。いつ頃から海外を意識し始めたのかと言いますと、幼少時代はイギリスで過ごしたんですね。その時代があったからでしょうね。自分の中で将来は世界を舞台に活躍したいなという思いは小さい頃からなんとなくありました。年齢が上がるにつれてその気持ちが大きくなり、大学もそのイメージで選びました。就職のときも日本でグローバルな企業と言ったときに、僕の中ではソニーしか思いつかなかったんですね。世界で活躍したいという夢を持ってソニーに入りました。

今はどのようなお仕事をされていますか。
    僕たちがやっているのは、日本を代表するグローバルカンパニーが、全世界から優秀な人材を新卒で採用するというビジネスのサポートをすることです。例えば、就職活動のイベントを開いたりキャリアカウンセリングをしたりしています。というのは、ソニーにいた時代に一番感じていたのは、世界の人材レベルの高さだったんです。エンジニアリングは日本も強いのですが、経営企画やマーケットなどの分野のプロフェッショナリズムのレベルの高さというのは、毎回完敗ですよね。とにかくすごい人をたくさん見たので、こういう人たちを日本のグローバル企業の本社に集めたいと思いました。世界のグローバルスタンダードと日本の働き方は真逆なので、求職中の外国人学生には徹底して伝えています。今世界30カ国以上700大学と連携が取れていて、リサーチをしながら世界中のネットワークを作っています。人材業界はもともとドメスティックな産業でしたが、全世界をシェアに入れればまったく違うマーケットになると思いました。これはやっていてわくわくするし、国際交流にもなるので、インパクトのある新しいビジネスモデルだと思っています。今は外国人に特化するのをやめて、世界の優秀層を扱う会社というのを目指しています。

外国人の方と仕事をする上で心がけていることはありますか。
    まず一つは日本人だろうが外国人だろうが、まったく同じ扱いをするということです。そして、あまりにも日本的になってもいけないので、なるべくグローバルスタンダードにマッチした形に持っていく、というこの二つですね。外国人に気を遣いすぎた待遇をしてしまうと逆に日本人社員のほうに失礼になってしまうということもありますよね。会社には本当にいろんな人がいますからね。会社の設立当初もアルバイトスタッフとして留学生を雇いました。ビジネスを立ち上げるために知能を貸してほしいと呼び掛けたらすごい数が集まったんですよ。外国人のためのビジネスをやるんだったら、外国人が周りにいて、彼らの意見を常に聞いて、外国人と一緒に考える外国人向けのビジネスというのを僕は意識していました。



日本の新卒は世界一ゆるい。新卒の学生もまだまだ未熟
日本人学生が内向きだと言われていますが、それについてはどのようにお考えですか。
    日本人学生全体を見たら、内向き志向がやや上がっているかもしれません。でも僕が付き合っている日本を代表するような企業に入る学生たちにそのような傾向はまったく感じません。僕が毎日接している日本を背負うような学生にその内向き志向というのが強まっているともまったく思っていません。全員がグローバルになる必要はないですから、世界に飛び出していくトップ層に関しては、そのような意識は全然生まれていないと思いますね。そして、内向き志向だと言われているのは学生のせいではなく、日本の企業、社会の責任だと思うんです。日本の古い企業体制や制度が逆に日本の学生に悪影響を与えていると僕は思っています。一括採用をなくしたら、留学する人も増えますよね。そして、海外のようにインターンシップを経験してお互いがマッチングすると採用されるという直結型の採用ができたら、日本でも1dayばかりではなく長期のインターンシップが増えますよね。日本学生の内向きよりも日本のプレゼンスの低下のほうがはるかに悪影響だと思っています。

柴崎さんには今の大学生はどのように映っていますか。
    これに関して言えるのはまず日本人学生と世界の学生との比較ですね。世界中の学生を見てきた中で、日本は圧倒的に競争がゆるいです。これは勉強に限らずあらゆることにおいてです。要するに日本の新卒というのは世界一ゆるいんですよ。日本の就職活動が社会問題になっていますが、内定率の低さは世界一ゆるいです。国中をあげて新卒採用をやる国は日本以外ないですよ。例えば韓国の新卒は転職組とも闘うので、学生が勝てるわけがないですよね。日本は一括採用があるから実際はものすごく楽だし、長期採用の文化なので、採る数もものすごく多い。しかし、グローバルスタンダードは正反対で、海外だとトップ層の新卒が最初に入った会社にいるのは平均で3年間なんです。海外でトップ企業に入るためには能力が問われるので、みんな専攻がかなり就職に直結するし、インターンシップも半年から1年は必ずやっています。彼らはビジネスの世界で自分がどう活躍できるかとか将来のビジョンとか全部がはっきりしています。日本でそういうことを考えている人は皆無に近いですよね。常にプレッシャー下に置かれながら一社会人になるための鍛錬がされている海外のトップ人材と勝負していくのは大変です。だからいろんな面で日本の大学4年生というのは世界の中で未熟な部分が多いですね。



大学時代の過ごし方によって将来に対する意識が変わる
将来世界と闘っていくために、学生時代にやっておくべきことは何だと思いますか。
    僕がいつも言っているのは、アジアのトップスクールへの留学です。アメリカに留学に行く人はまだ多いと思いますが、語学留学プラスアルファというのが多いですよね。もちろん欧米の学生と交流することも素晴らしいことですが、ビジネスのマーケットはこれから完全にアジアだし、アジアの人材と触れるというのはビジネスの中ではものすごく価値があります。僕はそういう観点でお勧めしています。トップスクールだとやはりそれなりの人材がいて、その国のリーダーになる人がいるので、国によって強い産業の大学や大学院に行くのは面白いと思います。あとは月並みですが、学生時代に発展途上国を旅してみることですね。最後にもう一つは、企業での就業経験ですね。夏休み1カ月くらいを利用して企業の長期インターンシップに挑戦して、自分のビジネスセンスを早いうちに確認しておくということは大事な作業だと思います。そうすると将来の自分のキャリアと残りの大学生活をすごくリンクさせて活動できるんです。課外活動を通して意識が変わってくるはずです。そして、やはり大学や企業がそういう環境を与えないといけないとは思いますね。

柴崎さんにとっての「世界に通用する高度人材」とは何ですか。
    世界のトップを目指す人だと思っています。トップというのはいろんな意味がありますが、とにかく高みを目指すということですね。こういう人材がこれから求められると思います。トップに行くという思いとその思いの強さ、これが一番大事だと思います。どんなに優秀でも心が弱い人は上には行けないですからね。心が強い人は努力をするので、必ず上に行きます。僕が今まで出会った中で、優秀だなと思った学生は例外なく強い野心を持っているんですよね。「僕はこんな感じでいいんです」という人は一人もいない。彼らは、こうやって自分の国を、世界を変えたい、というような大きな野心や想いがあります。そして、言語だけができる人がグローバル人材ではないですよね。英語ができるというのはもちろん必須にはなりますが、言語ができることとグローバル人材とは別です。やはり大事なのは想いで、骨太で気持が強い人が評価されます。
フォースバレー・コンシェルジュ株式会社  


編集後記
例年より少し遅れて今年度の就職活動も本格的にスタートしました。就職活動の時期になって初めて働くことについて考える学生が多い中、社会との繋がりを意識し、自分のキャリアを常に考えながら学生時代を過ごしてほしいという柴崎さんのメッセージが心に残りました。目的を持って長期のインターンシップを経験することももちろんそうですが、学生のうちに社会人と触れる機会を増やしたり、行動範囲を広げたりすることで、社会の仕組みを知るきっかけにもなるのではないでしょうか。今回のインタビューを通して、日本と海外との就職活動のあり方の違いだけでなく、学生の就職に対する意識の違いを実感し、身が引き締まる思いがしました。
陸 欣(りく しん)(国際教養学部4年)
<ICC Web Magazine より転載>


ICC Web Magazine

今の日本人パスポートは天から降ってきたわけじゃない。未来の日本人へのリスペクトを賭けて戦え

ICC Web Magazine
[リサーチプロジェクト   グローバル人材とは?]
 

Profile
氏 名:加藤 嘉一
現在の所属・資格:英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、北京大学研究員、香港フェニックステレビコメンテーター
1984年静岡県生まれ
2003年高校卒業後単身で北京大学留学
同大学国際関係学院大学院修士課程修了
年間300以上の取材を受け、200本以上のコラムを書く
最新書「いま中国人は何を考えているのか」、「北朝鮮スーパーエリート達から日本人への伝言」


大事なことは一分間ですべて伝えろ
加藤さんの名刺(名前のみ表記)の真意はなんですか。
    加藤嘉一だから加藤嘉一と書いてあります。グローバルで活躍するために名前は必要条件というよりも十分条件です。日本では、どうしても肩書きや会社で人を決めてしまいますよね。例えば、部長や課長というだけでこの人はすごい、すごくないと決めてしまう。でも、海外ではそれは全く通用しませんよ。僕は一昨日シンガポールで開催されたある会議に出席してきました。その際もこの名刺を使用しましたが、肩書きは全く関係ありませんでした。名刺よりも眼力だなと感じましたね(笑) ただ一方で、名前は非常に大事です。名前は両親からもらったものだから、それを大事にするのは人として当たり前。きっちり名前で勝負するというのは最大の親孝行だと思います。

名刺以外に、自己紹介の場で心がけていることがあれば教えて下さい。
    例えば、一昨日の話です。僕は、そこで会った方と、今シンガポールでこういうことをして、なぜ来て、何に悩んでいて、だから君とこういうコミュニケーションが取りたいんだと言って、握手するんです。それがすべてです。これを、1分間で常にプレゼンテーションできるようにしておけば、グローバルで戦えますよ。逆に日本の方だと永田町でも霞が関でもいいけど、名刺だけ渡して帰る。これは資源の無駄じゃないですか。
 日本の学校に提案したいのは、自分についての 1分間プレゼンです。まず小学1年生で日本語で、高校1年生では英語で、社会人からは中国語がベストだけれども第2外国語でそれをやれるようにトレーニングするんです。内容は、成長するにつれて常にアップデートしていきます。ぜひ公立でも私立でも学校でホームルームの時間でやったらいいと思いますね。

加藤さんはいつごろからグローバルを意識していらしたのですか。
    グローバルという言葉を知ったのはここ10年くらいだと思いますけど、幼いころから世界はずっと意識していました。5歳くらいの頃から、趣味は地図を見ることだったんです。スリランカの首都の名前はなんでこんなに長いんだろうとか、なんでフランスにはいろんな人種の人がいるんだろうとか。そういったことをイメージしながら地球儀を回していました。地図を見始めたのは自然にというより一種の反抗心。生まれた地域がとても保守的な所だったので、なぜ自分が起こしたアクションに対して、他人は潰しにかかるんだろうか、と常に閉塞感を感じていました。それを確かめるためには、物事を客観化する、相対化するしかありません。
 まず、日本のほかの都市に行ってみる。それでも分かりません。日本は均一化した社会ですからね。このとき、既に海外に行きたかったのですけど、人間1つの事をやるには3つ必要なものがあります。意思と能力、そして条件です。この3つが揃わないと難しいです。結局、意思と能力はあったと思いますが、なかなか条件が揃わなくて海外に出るのが18歳になってしまいました。



ピンチはチャンス。物売りのおばさんとの語学レッスン
中国語はどのように勉強しましたか。
    北京大学で勉強していた当時、SARSの流行で授業が全部休校になったんです。在北京日本大使館が、日本人に対して強制帰国勧告を出していました。当然僕は帰らなかったけど、周りに日本人がいなくなったわけですよ。でも、ピンチはチャンス。なんとかして周りの人々とコミュニケーションをとって中国語を学ぼうと考えました。具体的には北京大学の西門で物売りをするおばさんと仲良くなったんです。だから、そのおばさんが僕の中国語の先生ですよ。最初はまずおばさんからアイスを買って握手をすることから始めました。それからは、おばさんの所にとにかく毎日通いました。1日8時間くらいひたすら会話するんです。話のネタを探すのに大変でしたよ。その時の1日のスケジュールは、まず4時半に起きて、辞書ひいて勉強してラジオ聞いてランニング行って、帰ってきたら簡単に朝食。朝8時くらいにはおばさんの所に行って夕方4時とかまでずっと会話していました。話をしているといろんな人が会話に入ってくるんです。おばさんのネットワークってすごいんですよ。

現地の方と交流するなかで、中国語以外に学んだことがあれば教えて下さい。
    僕が思うに中国人は、ネットワーキングとインテリジェンスに長けています。どこの国にでもチャイナ・タウンを形成してしまうのですから。日本人にこれができますか?できないじゃないですか。海外で日本人だけで仲良く一緒に行動することと、コミュニティを形成したうえで他国の経済に参加することは全く異なりますよ。また中国人社会は相互不信の社会です。彼らは他人と接するとき、常に疑ってかかります。日本ほど性善説な社会はないですよ。他人を疑うこと、批判的に物事を見ること。このクリティカル・シンキングが大事です。
 僕は、中国人は全体的に、何をするときも上手にカーブを投げる、という印象を持っています。ユーモア・センスも実はあるんですよね。ただ礼儀正しくしているだけでは生産的でないと分かりました。中国語はもちろん、物売りのおばさんからは様々なことを学ぶことができました。日本人みたいに簡単に他人を信じてはいけないんですよ。
 自分なりに情報へのアプローチの方法を持つことは重要です。情報を鵜呑みにしていてはだめです。僕の場合は2つの国境を越えて新聞が同じことを言っていたら初めて信用できると思います。正しい見方、正しい情報にどうやってアプローチするか自分なりに構築しなくてはなりません。日常の中で自分で鍛えていく必要があります。これは新聞記者になるにしても、学者になるにしても、ビジネスマンになるにしても非常に大事なことですよね。

どのようにして人的ネットワークを構築することができたのですか。
    通訳の仕事がきっかけです。最初は、翻訳が一番知的で良いバイトだと思って必死に勉強しました。HSKという試験を受けてスコアがよかったので、中国に着いて3ヶ月後には翻訳を始めました。1年後には逐次通訳、そのまた半年後には同時通訳をすることができるようになりました。そのときに僕は、単なる通訳で終わらせずに様々なところに入って行きました。例えば、僕が中国の大物政治家と知り合ったのは人民大会堂という日本でいう国会にあたる場所です。そこでの会議に通訳として参加したんですね。まずは、きっちり通訳の仕事をこなします。そして、休憩のときに政治リーダー達の様子を窺いながら、トイレであえてぶつかったり、椅子にかかっていたスーツの上着を落としたりしてね。「あっ大丈夫ですか。落ちましたよ」って拾ってあげるんです。すると「ありがとう。君は優しいな」となります。そうやって会話の機会を自ら作っていました。クリエイティブにアクティブに人的ネットワークを拡大していきましたよ。


海外に出るのはローリスク・ハイリターン、さらにローコスト
海外で生活することで、どのようなことを感じましたか。
    日本に対しての愛国心が芽生えたこと、それから現地の人々から見たら自分が日本代表であるということですね。中国で様々な国の人々と語ることで、自分が日本人であるという意識は自ずと高まりました。自分は幼いころから日本が嫌いでした。でも中国の人から日本を誤解されたり、批判されると悔しかった。日本が嫌いだったはずなのに悔しかったんです。これは健全な愛国心だと思います。また、自分は加藤嘉一個人としての意見を言っただけのつもりであっても、外国人にとってはそれが日本人全体の意見になってしまいます。これは非常に責任を伴うことです。だから、まずは何より日本の国際社会における立ち位置や歴史をしっかり勉強することが大事ですね。国際社会で日本人としての意見を聞かれても、何も答えられない。それはとても恥ずかしいことですよ。

学生にメッセージをお願いします。
 自分達がいかに恵まれているか知ることです。他国の学生と比べて自分達にはこれだけ情報が開かれていて、これだけどこにでも行ける環境にある。日本のパスポートを持っていれば、実際どこにでも行けるわけですよ。そのうえ今は円高です。今海外に出なかったらいつ出るんですか。一方、中国の学生は、人民元は切り上がっていないし、どこに行くにもビザが必要です。北京でアメリカのビザを取るためには、米国大使館の前で500メートルも並ばなければなりません。彼らは、そうまでしても行きたいと思うんです。
 でも僕は、ただ漠然と海外に出ろと言うつもりはないです。就活をするか、大学院に進学するか、留学するかなど、学生の皆さんも迷っているはずです。そんな人に僕からのアドバイスです。まずは選択肢を広げましょう。そしてどの選択肢が一番いいか決定するための視野を広げましょう。
 何か新しいことをしたいと思うのは、現状に不満を抱いているからです。それを違った視点、場所を変えて自分って何だろう、自分って何がしたいんだろうと考える事は非常に大切です。しかも学生のうちに海外に出るのはローリスク・ハイリターン。さらに今はローコストです。迷っていて新しい視点が欲しい。そんな時は留学でも海外旅行でも行く。自分を非日常に連れていくことです。
 そもそも、今日本人が海外に行きやすいのは、先人が汗水たらして必死にやってきたから。だから今のパスポートがあるんです。天から降ってきたものではないんですよ。日本のパスポートが今後どうなっていくかは、我々一人ひとりの日本人にかかっています。自分の海外での振る舞いが今後のパスポートにつながって、未来の日本人が国際社会でどれだけリスペクトされるかにつながるという意識が大切です。そうすれば緊張感が生まれるでしょう。緊張感が生まれたら人は真剣になるんです。

編集後記
 インタビュー中、ほとばしる情熱で答えて下さった加藤さん。圧倒されました。一言一言に今までの経験からくる重みを感じました。ものすごく辛く、ものすごく苦しい時があったと思います。でもそれに歯を食いしばって耐え、見えてきたものだからこそ聞く人の心に入ってくる説得力があるのではないでしょうか。「パスポートは天から降ってきたものではない」という言葉が特に強く心に残りました。私達は、海外旅行しようかなと考えたり、留学するかどうかを悩んだりしますが、選択肢があること自体に感謝しなければと感じました。次の世代のためにも、先人が切り拓いてくれた道のその先をさらに切り拓かねばと思います。
相原 亮(基幹理工学研究科1年)
<ICC Web Magazine より転載>

 

 

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OECDインターンシップ 体験レポート

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Profile                                                                                           
氏 名:ビン・ナリ                                                                                                   
国 籍:韓国
早大在籍期間の所属:アジア太平洋研究科
早大在籍時の:2010年9月-2012年8月
早大在籍時の資格:留学生 修士課程2年
早大在学時専門分野:開発経済学
早大在籍時の指導教授:不破信彦 教授


早稲田大学とOECDのインターンシッププログラムを通じて、2011年10月10日から12月1日まで、OECDのDevelopment Co-operate Directorate (DCD)においてインターンとして働かせて頂きました。DCDは発展途上国の発展を支援するために多様な国家間のパートナシップを図ると同時に、支援金額やサポート方法に関して最善の政策を提案する目的のために設立された部署です。私が OECDの多くの部署の中からDCDを志望した理由は2011年11月29日から12月1日まで開かれたthe 4th High Level Forum on Aid Effectiveness (HLF-4※)というフォーラムの準備に参加したいと考えたからです。 HLFは発展途上国の支援問題について論議する会議の中で最も規模が大きい権威のある国際会議です。開発問題に深い関心を持っている私はためらうことなしに DCDを選びました。幸いにもHLFは韓国の釜山で開催される予定であり、私が韓国人だということもあり、5月頃に早速DCD側から連絡が来まして、10月からインターンをするようになりました。(私が10月からインターンをするようになったのはMEXT奨学生として2ヶ月間しかインターンができないということで、HLF-4が終わる12月1日に合わせてインターンを終わらせるためです。ただ、一つの助言として言いますと、将来OECDのコンサルタントとして働きたいと思う方は6カ月ぐらいの長いインターン期間を持って自分のチームが発行するレポートや資料の完成に貢献することをお勧めします。)

インターン期間中の私の正式タイトルはCommunication Specialistでした。公式的には DCD全体チームに協力するCommunication Team (本来は DCDが発行するすべてのレポート及び発行物の校正、デザイン及び宣伝を担当するチームですが、HLF-4に関しては HLF-4 関連ロゴ、宣伝、発行、メディア及びコミュニケーションを担当したチームです。)の所属でしたが、実際の仕事ではAid Quality & Architecture Division (AQuA)というチームとも多くの関連がありました。というのもAQuAチームが実際に韓国政府とともに HLF-4に関するほとんどの準備を担当したチームだったからです。
バン・ギムン国連総長やヒラリー・クリントンアメリカ国務長官など名声があり高い職級の人々が参加する大規模会議を準備するためにチームの皆が非常に忙しかった時期に、私がチームの一員として少しだけでも寄与できたことに関してはとてもやりがいのあった経験だったと思います。私が担当した仕事は会議当日まではDCDによって発行されたHLF関連レポートの要約、整理及びデータの調査、会議に参加する国際機関と様々な機関との連絡及び質問に関する返事、HLFのe-library プロジェクトの担当、韓国政府とコミュニケーション担当でした。会議期間中にはアフリカ協力関連部の進行及び韓国政府との協力作業をしました。韓国政府は、ODAを受けた国から ODAを支援する国として世界で最初に成長した韓国がHLFの最後の会議であるHLF-4を開催することに対して国家的に大きい意味を持っていると述べています。韓国の李明博大統領もHLF-4の開会式でそのような韓国の立場を表明しました。私も韓国人としてそのような歴史的な会議に参加できたことについてはとても光栄なことだと思っています。

私にとってインターン期間の間多くのレポートや資料に接しながら開発問題に関してよりよく理解できるようになったことももちろん良い経験でした。加えて、他の長期インターンたちがデータや資料を深く調査して報告しながら自分が属したチームの人々とだけ主にコミュニケーションをすることとは違って、私の場合はHLF-4の準備という目的のためにチームの内部及び外部の多様な人々と長時間会議や議論をしながら準備をしなければならなかったので、短いインターン期間を通じてOECDという組職と人々に関する知識を得られたのが、私が得た最大の収獲ではないかと思います。

OECD内部の多様な人々との交流を通じてOECDという組職がどのような人々で構成されていて、どのようなリーダーシップと要因によってどういうふうに運営されているかを学ぶことができた一方、OECD外部の人々との交流を通じて国際社会でのOECDの役割、 影響、立場及び限界点などについて理解できましたので、普段関心深かった国際機関に関してさらに具体的な知識を持てるようになったという点で、私にとってOECDでのインターンの経験は非常に大事な経験だったと思います。

※HLF-4に関して詳しい内容はこちらを参照してください:http://www.aideffectiveness.org/busanhlf4/

 (写真上:OECDパリ本部のロビーでOECDの新しいLOGOの前で写真を撮らせていただきました)
 (写真下:韓国の釜山で行われたThe 4th High Level From on AidEffectivenessという国際会議を準備したOECDチームと韓国政府の方々皆で、会議が終わった後に記念写真を撮らせていただきました)

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  早稲田大学 OECD インターンシッププログラム参加者募集中(大学院生対象)
詳細はこちらをご覧ください>>

 

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